世界のリート市場で第3位のオーストラリアリート市場に投資 上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT)(1555)
- 2020年7月13日
オーストラリアのリート市場は米国、日本に続き世界第3位の規模を誇るリート市場です。
上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT)(愛称:上場Aリート、銘柄コード:1555)は、円換算したS&P/ASX200 A-REIT指数に連動をめざすETFです。S&P/ASX200 A-REIT指数は、オーストラリア(豪州)の株式市場全体の動向を表すS&P/ASX200指数から、リート部分を取り出した指数で、2020年6月末時点の投資銘柄数は20銘柄です。
上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT)(以下、上場Aリート)は、他のリートと同様、比較的高い分配金利回りが魅力で 東証上場のETFで唯一、オーストラリアのリート市場に投資できる銘柄です。今回はオーストラリアのリート市場(Aリート)と上場Aリートの魅力をご紹介します。
そもそもリートって何?という方はこちらをご覧ください。
目次
世界のリート市場
リート(REIT=Real Estate Investment Trust)、1960年代にアメリカで誕生し、1990年代に拡大した金融商品です。日本でも2001年9月に市場が誕生してから拡大の一途をたどり、日本のJ-REIT市場には60を超える銘柄が上場しています。市場規模はアメリカに次いで世界で2番目に大きい市場規模となりました。
*2020年6月末時点
そして、今回ご紹介するオーストラリアのリート市場は日本に次ぐ世界3位の市場規模を誇ります。
世界のリート市場の国別構成比
出所:日興アセットマネジメント グローバルREITの投資再考(2020年3月作成)
※REITの構成比は、S&P先進国REIT指数に基づきます。
※各国・地域の時価総額は、日興アセットマネジメントが円換算しています。
※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。
※端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
オーストラリアリート市場の特徴
オーストラリアのリート市場は歴史が古く、世界でも流動性の高い市場のひとつです。日本のリートと比較して、小売りや商業用施設など、リテールに関連する物件が多く、オフィスが少ないという特徴があります。また、オーストラリアは1992年にそれまでの老齢年金に加え、退職年金制度(スーパーアニュエーション)を導入し、事業主が条件を満たした従業員に一定割合の退職年金を基金に拠出することが定められ、この年金基金の存在がオーストラリアリート市場拡大の重要な一端を担ってきました。
オーストラリアだけでなく、世界各国へのリート投資が可能に
オーストラリアのリートの特徴は、リート単体でグローバル化していることです。組入上位の銘柄には、 オーストラリアだけでなく、ニュージーランド、アジア、欧州などで事業を展開するリートも含まれています。つまり、オーストラリアのリートへの投資を通して世界各国の不動産に投資をすることになり、分散投資対象として有効だと考えられます。
上場Aリートの組入上位銘柄
組入上位銘柄 | セクター分類(GICS) | 純資産比 |
---|---|---|
GOODMAN GROUP グッドマン・グループ |
産業施設 | 24.52% |
SCENTRE GROUP センター・グループ |
商業施設 | 11.19% |
DEXUS デグサス |
オフィス | 10.13% |
MIRVAC GROUP ミルバック・グループ |
総合型 | 8.56% |
GPT GROUP GPTグループ |
総合型 | 8.22% |
*2020年6月末時点
※上記銘柄については、個別銘柄の取引を推奨するものでも、将来の組入れを保証するものでもありません。
※銘柄名は日興アセットマネジメントが信頼できる情報を基に和訳したものであり、正式名称と異なる場合があります。
上場Aリートの組入比率1位のグッドマン・グループは、オーストラリアだけでなく、ニュージーランド、アジア、欧州で事業を展開しています。物流倉庫、配送センターなどを所有し、開発、管理も手掛けます。収益のおよそ7割をオーストラリアとニュージーランド以外から生み出しています。アマゾン(Eコマース)、BMW(自動車)、コカ・コーラアマティル(食料品)などの有名企業が大口顧客として名を連ね、世界各地で多彩な顧客に物流スペースを提供しています。
組入比率2位のセンター・グループは、ショッピングセンターをオーストラリア、ニュージーランドで多数保有しています。再開発をしてショッピングセンターに投資をしたうえで、管理やマーケティングまで手掛けています。
このように、世界各地の不動産に分散投資できる点がオーストラリアリートの特徴ともいえます。
出所:グッドマン・グループ アニュアルレポート2019
比較的高い分配金が魅力
投資の目的は人それぞれですが、分配金を安定的に受け取りたい、という方も多いはずです。リートは、投資家から集めた資金を不動産に投資し、その賃料収入などを原資として、投資家に分配金を支払うという仕組みなので、業績や経済状況に左右される株式の配当と比較すると、安定的な分配が期待できるという特徴があります。
実際に、上場Aリートは日興アセットのETFの中でも分配金利回りが比較的高い銘柄のひとつです。
上場Aリートは、隔月毎に決算があり、2ヵ月に一度分配金をお受け取りいただけます。2020年6月30日時点の分配金利回りは4.57%*、分配金については、以下のページで過去の実績をご覧いただいけます。
*分配金利回りは、税引き前であり、2019年7月1日~2020年6月30日に支払われた分配金の合計を2020年6月30日の基準価額(信託報酬控除後)で除したものを使用しています。運用状況によっては、分配金額が変わる場合または分配金が支払われない場合がございます。分配金利回りは過去のものであり、投資者の皆様の実質的な投資成果を示すものでも、将来の運用成果や得られる期待利回りを示すものでもありません。
為替変動にご用心
上場Aリートは、日本からオーストラリアに上場しているリートに投資をしているため、為替変動の影響を受けて価格が変動します。投資するオーストラリアリートの価格が上昇した場合でも、為替レートが円高になれば資産は下振れし、円安になれば上振れるという特徴をご理解いただいたうえで投資をご検討ください。
現在の価格はどれくらい?
上場Aリートの現在の市場価格は、2020年6月30日の終値で1口1,229円です。実際のお取引は10口単位となるため、購入価格は1.2万円程度*となります。
* 手数料などの費用は含みません。
最新の市場価格は日本取引所グループのサイトでご確認いただけます。
上場Aリートの市場価格
※日本取引所グループのサイトに移動します。一覧表の「上場Aリート」の銘柄コード(1555)をクリックしてください。
上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT)の基本情報
上場Aリートの基本情報は商品トップページでご覧いただけます。
また、マンスリーレポートではセクター別の配分やファンドの騰落率などもご紹介しています。
日興アセットのリートETFラインナップ
日興アセットマネジメントは、今回ご紹介した上場Aリートを含め、リートに投資する計4本のETFを運用しています。日本のみならず世界の不動産にも少額から投資が可能な日興アセットのリートETF、不動産投資にご興味がある方はぜひ活用ください。
日本のリートに投資
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(愛称:上場Jリート)(1345)
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ)(2552)
アジアのリートに投資
日本からアジアの不動産に投資 上場インデックスファンドアジアリート(1495)
日興アセットのETFの一覧はこちらでご覧いただけます。
用語
- リート(REIT):
- リート(REIT)は、投資者から集めた資金をもとにオフィスビルや商業施設、住宅、物流施設などの物件(不動産)を購入し、そこから得られる収益(賃料収入や売却益など)を投資家に分配する投資商品です。物件の入替えによる売却が、売却益(損)を生み、収益が増える(減る)場合もありますが、リート収益の大部分は、定期的に入ってくる賃料収入が占めていることから、比較的安定した収益が期待できます。また、リートは不動産投資を目的として特別に認められた法人であり、配当が可能な利益の90%超を投資家に分配することによって法人税が免除されることから、一般の株式会社に比べ高い分配金が期待できます。こうした比較的安定した収益や相対的に高い分配金利回りがリートの大きな魅力となっています。