2020年の世界経済は、低成長率とはいえ健全さを保つと考える。2018年に2016年の低迷からの反動で比較的高い成長を実現した先進国は、2019年に減速した。
11月の米国債市場は、貿易面での楽観ムードを受けて月初に利回りが上昇した。
11月も引き続き、米中通商協議の一進一退と両国による通商協定「第1段階」の合意期待に市場のムードが大きく左右された。
1年前、市場は崩壊状況にあったが、これはクリスマス休暇を迎える時期としては異例であった。2018年12月には貿易戦争が休戦に入るとともに米FRB(連邦準備制度理事会)が幾分ハト派色を強めたものの、市場は世界的なリセッション(景気後退)を急速に織り込んでいった。
当社ではボトムアップによる銘柄選択の観点から、中国株式に対して楽観的な見方を維持している。米中貿易戦争に関する地政学的な懸念が引き続きボラティリティを高める可能性がある一方で、当社では政策が追い風となる株式、内需主導型の力強い収益性を持つ株式、クオリティーの高い事業を持つ株式に引き続き注目している。
2019年は、ほぼすべての資産クラスが高リターンを達成した年として振り返られることになりそうだ。その原動力となった要因としては、各国中央銀行が金融政策を急転換してハト派的な姿勢を強めたことに加え、世界的な景気後退懸念が和らいだこと、米中間の貿易合意間近との期待が高まったことなどが挙げられる。
日興アセットマネジメントのグローバル株式チームでは、投資哲学の中心を企業における「フューチャー・クオリティ」の探求に置いている。
2019年の世界や日本のマーケットは、2018年末にあった景気後退懸念の払拭から始まり、総じて好調だった。
政府は大型の経済対策(事業規模26兆円程度、財政支出13.2兆円程度)を閣議決定しました。
10月は、中国と米国が貿易協定の「第1段階」について暫定的な合意に達したとのニュースを受けて、市場のリスク・センチメントが一段と改善した。また、ハード・ブレグジット(英国がEU離脱を同連合との合意なしに強硬的に行うこと)の確率が低減されるとともに、米FRB(連邦準備制度理事会)が予想通り今年3度目となる利下げを実施した。このような環境下、米国債は最終的に利回りが上昇し、10年物が1.69%で月を終えた