Series3. ファンドを選ぶ前に

5. リスクは長期投資では減らない?
長く持つことで「結果オーライ」となったのが過去の長期投資の効果です。

よく耳にする説明に「リスクとは『危険』という意味ではなく上下のブレのことです。そしてそれは長期投資と分散投資で減らすことができます」というものがあります。しかし何だかよく分からない表現です。

例えば1週間後に売るつもりの短期投資家にとっても、10年持つ覚悟の長期投資家にとっても、その投信の今日1日のブレ方は一緒です。つまりお客様が日々直面する「ブレとしてのリスク」は、投資期間とは無関係です。

長期投資で減るのはそのリスクではなく「投資タイミングによる失敗リスク」です。今日買って1週間後に売る場合、今日の値段は非常に重要で、1週間後はマイナスの「失敗」かもしれません。しかしそのまま1年後まで放っておけばプラスかもしれませんし、10年後ならもっとプラスかもしれません。拍子抜けするかもしれませんが、実はこれこそが長期投資の効果なのです。

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短期だと致命傷となる投資タイミングの「間違い」が、長く保有することで「結果オーライ」になりやすい。なぜなら長期だと右肩上がりになると期待されるのが投資資産だから――長期投資の効果とは実はこれだけのことであり、同時に非常に重要な投資の本質と言えます。

分散投資ではどうか?

1つの投信の中の組入銘柄間においても、バランスファンドにおける株式と債券などの資産間においても、あるいはお客様が持つ複数の投信間においても、それぞれの値動きが全く同じでない限り(相関性が低いと言います)、「途中のブレ方」としてのリスクは、それらの平均値よりも減ります。これがいわゆる分散効果です。

しかし、「リターンの方も分散」されてしまうため、何が何でも分散すれば良いというものでもなく、目的に応じた適度な分散という観点も大切です。例えば確定拠出年金(DC)で選ぶ投信として、日々のブレの小ささを重視してたくさんの投信に分散したとしても、DCの真のリスクは日々のブレよりも「退職時に十分なお金が出来ていないこと」かもしれません。そう考えた場合、正解は分散ではなく「株式ファンド1本」かもしれないのです。

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2003年3月末~2020年12月末
リターンは年率換算し、リスクは月次リターンの標準偏差を年率換算しています。配分比率は月次でリバランスしたものと仮定し計算しています。
●海外債券: FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし) ●日本REIT:東証REIT指数(配当込)
※海外債券は米ドルベースの指数を日興アセットが円換算
※信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成
※データは過去のものであり、将来を約束するものではありません。