Series3. ファンドを選ぶ前に
6. 株式が実は一番簡単かも
「短期の株価は需給で決まるが、長期の株価は利益で決まる」と言えるからです。
知識と経験が必要そうなイメージの株式投資ですが、それは個別の株式を短期売買する人の話。投信を使って将来のための資産運用する場合の株式は、実は一番簡単かもしれません。ひとことで言えば、「短期の株価は需給で決まるが、長期の株価は利益で決まる」からです。
下図のように株価には現実の株価(需給メインで動く株価)と、目には見えない「企業価値の株価」の2つがあると考えてみましょう。そして両者には常にギャップが生じます。なぜなら現実の株価は、企業の業績などお構いなしに政治家の発言などで毎日勝手に動くからです。
しかし図が示す通り、長期的には両者はリンクして動き、企業価値が高まる限り株価も上がっていくシンプルさがあると考えられます。
企業価値とは曖昧な言葉ですが、多くの場合その企業の「利益」に集約されるとして良いでしょう。つまり「長期の株価は、その企業が利益を上げられるかどうかが決める」ということです。
市場全体の動向を調べてみても、その理解で概ね間違っていなさそうです。株価と利益は面白いほどにリンクしています。日々は上がったり下がったりして近寄りづらい株式ですが、利益を上げられる企業を選び、長期で臨むことができるなら、株式が実は一番簡単と言えるのではないでしょうか。