債券

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On the ground in Asia 2025年3月

当月に入ると、米国の関税政策に起因する世界的なマクロ経済の先行き不透明感の強まりを受けて、米国債利回りのボラティリティが高まった。月の後半には、米FRB(連邦準備制度理事会)が金融政策の据え置きを決定した。月末時点の米国債利回りの水準は、2年物の指標銘柄で前月末比0.11%低下の3.89%、10年物の指標銘柄で同横ばいの4.21%となった。

「ゆるい」業績の時代の終焉がストックピッカーに新たなチャンスをもたらす可能性

何十年もの間にわたってS&P500指数構成企業の利益率は拡大してきているが、その原動力となってきた要因は複数存在する。そうした要因のうちの2つで、あらゆるセクター、産業、企業規模にわたって何十年間も持続したものとして、前世紀後半から今世紀初頭にかけて金利と税率が着実に低下傾向を辿ってきたことが挙げられる。

ドナルド・トランプ米大統領は4月2日に「解放の日」を宣言し、当社や市場の予想を大幅に上回る関税を発表した。こうした関税の影響は、対米貿易黒字国が大部分を占めるアジアで特に顕著だった。アセアン諸国の多くと中国は30%を超える相互関税に直面するなど、特に大きな影響を受けた。

On the ground in Asia 2025年2月

2月序盤は、貿易戦争に関する脅威が再燃したことを受けて米国債利回りが上昇した。しかし、米国の経済指標が相次いで市場予想を下回り、エコノミストたちが第1四半期の経済成長予想を下方修正すると、市場では米FRB(連邦準備制度理事会)の年内利下げ回数の増加が織り込まれ、その結果、利回りは一転して低下した。

On the ground in Asia 2025年1月

米国債市場は、供給圧力が大幅に高まり利回りが上昇するなか、2025年は低調な出だしとなった。その後、米国の2024年12月の総合CPI(消費者物価指数)上昇率が市場予想通りとなる一方、コアCPI上昇率が市場予想を若干下回ったことを受けて、米国債利回りは低下した。

On the ground in Asia 2024年12月

12月の米国債利回りは総じて上昇した。一方、米FRB(連邦準備制度理事会)が2025年の利下げはこれまで示唆していた回数よりも減少する可能性があることを示し、米ドルは上昇基調となった。FRBのガイダンスがタカ派的にシフトしたことに加えて、経済指標が好調となったことや2025年の利下げ見通しが変化したことを受けて、利回りは上昇した。

On the ground in Asia 2024年11月

11月は、米国債利回りが前月末比で低下し、米ドルは大半の通貨に対して上昇した。月初は、米国の大統領選挙で共和党が上下両院の多数派と大統領職を獲得して「トライフェクタ」が確実となるなか米国債は下落したが、ショートカバーが入ると、下落分の殆どを戻した。

On the ground in Asia 2024年10月

当月の米国債は大きな売り圧力に晒された。米国経済の堅調さを明確に示すデータ、複数の米FRB(連邦準備制度理事会)高官によるタカ派的な発言の強まり、米国大統領選挙におけるトランプ候補の再選観測が逆風となった。月末の利回り水準は、2年物の指標銘柄で前月末比0.53%上昇の4.17%、10年物の指標銘柄で同0.50%上昇の4.29%となった。

On the ground in Asia 2024年9月

米FRB(連邦準備制度理事会)は、金融界が注目するなか数年ぶりとなる利下げを実施し、0.50%の大幅利下げを行った。これを受けて、米国債利回りは全般的に低下し、短期債利回りがより大幅に低下した。月末の利回り水準は、2年物の指標銘柄で前月末比0.28%低下の3.64%、10年物の指標銘柄で同0.12%低下の3.78%となった。

On the ground in Asia 2024年8月

米国の労働市場が急速に軟化している兆しや米FRBがハト派的な兆候を示したことを受けて、8月の米国債利回りは一段と低下した。7月の米FOMC議事録では出席者の「大半」が金融緩和を行う準備が出来ているとの見方をしていることがさらに示された。月末の利回り水準は、2年物の指標銘柄で前月末比0.34%低下の3.92%、10年物の指標銘柄で同0.13%低下の3.90%となった。

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