2月の資産市場は両悪入り混じったパフォーマンスを見せ、株式が売り込まれる一方で債券は上昇した。グローバル株式の月間リターンはマイナスに転じ、MSCI Worldインデックスで-0.81%となった。地域別のパフォーマンスはまちまちで、米国ではS&P500種指数が1.42%下落する一方、欧州ではユーロ・ストックス50指数が3.34%上昇した。
1月は、前月に弱含んだ債券と株式がともに上昇するなど、ほとんどの資産クラスでリターンがプラスとなった。グローバル株式はMSCI Worldインデックスで月間リターンが3.4%と、年初の低調なスタートから一転して上昇に転じた。一方、グローバル債券は、ブルームバーグ・グローバル総合債券インデックスで月間リターン(米ドル・ベース)が0.6%となった。
12月は大半の資産クラスでパフォーマンスが悪化し、前月好調だった債券と株式はともに下落した。グローバル株式市場は、月中に史上最高値を記録したもののその後調整に転じ、月間市場リターンがMSCI Worldインデックスで-2.3%となった。ブルームバーグ・グローバル総合債券インデックスのリターンも米ドル・ベースで-2.2%となった。
11月は大部分の資産クラスが好調に推移し、債券と株式がともに上昇した。米国大統領選挙で共和党候補が勝利したことを受けて株式市場が上昇し、グローバル株式市場(MSCIワールド・インデックス)は月間上昇率が4%を超えた。一方、グローバル債券市場(ブルームバーグ総合債券インデックス)は米ドル・ベースで1%超上昇した。
2025年の米国経済は、財政出動が期待されるなか、プラス成長が続くとみられる。一方、インフレは依然として米FRB(連邦準備制度理事会)の目標を上回っており、米国債市場の混乱に伴うファットテールリスクが高まっている。
2024年も過ぎようとしているなか、資産市場のパフォーマンスを中期的に予測することがいかに難しいかを改めて思い知らされている。2024年を迎えたとき、多くの識者は依然として債券市場にとって追い風となる米国の景気後退が訪れると考えていた。
当月は大半の資産クラスにとってマイナス・リターンの月となり、債券と株式はともに下落した。グローバル株式市場はMSCI Worldインデックスで2%強、米国株式はS&P500指数で0.99%の下落となったが、企業決算への反応は好悪混合で、例えば「マグニフィセント・セブン」(Apple、Microsoft、Alphabet、Amazon、Nvidia、Meta Platforms、Tesla)のなかでは、AlphabetとAmazonが上昇する一方、Microsoftは決算が上振れしながらもフォワード・ガイダンスがネガティブに受け止められたため下落した。
9月の株式市場は、前月と同じく軟調なスタートとなった後に上昇に転じて、世界の先進国株式市場の月間リターンは1.69%となった。8月に発表された米国の非農業部門雇用者数が低調な結果となるなか、月初は同指標の発表を控えて投資家のあいだで労働市場の状態に対する懸念が広がり、世界の株式市場は下落した。
8月は序盤に市場のボラティリティが急激に高まったものの、最終的にグロース資産は概ね上昇し、世界の先進国株式市場の月間リターンは2.51%となった。月初には日本株式市場を筆頭として世界の株式市場が大幅に下落した。TOPIXは1日で12%下落し、日次の下げ幅としては1980年代以降で最大となった。
株式市場は7月も続伸した。しかし、当月は好調なスタートを切ったものの、ボラティリティが高まる兆しも見られ始めるなか月末にはそれまでの上昇分がほぼ帳消しとなった。企業業績見通しは良好に推移し、米国内では大半の企業の業績が市場予想を上回った。