3月は、先進国の中央銀行が明らかにハト派に転換したことから、世界的に債券高となった。米FRB(連邦準備制度理事会)が急激にハト派化したことをきっかけに、米国債市場もイールドカーブ全体にわたって急上昇した。
3月のアジア株式市場(日本を除く)は米ドル・ベースのリターンが1.7%となった。しかし、域内ではリターンにばらつきが見られ、インドと中国がアセアン諸国をアウトパフォームした。
4月3日~5日に、米国ワシントンで米中の閣僚級通商協議が開催された。協議終了後、ホワイトハウスは「建設的な会合であり、たくさんの重要な課題において進展があった」とのコメントをWEBサイトに掲載した。
3月25日~29日に、米国ニューヨークとワシントンを視察する機会を得た。これまでの筆者の考えとそれほど大きな違いを感じることはなく、国際機関のエコノミストの認識も、市場のセンチメント(投資家心理)の悪さは不可解で、米国や中国を中心に実体経済は強いだろうとのことだった。
2018年末から世界の主要株価指数は回復基調にある。大ざっぱにいえば、2018年秋以降に台頭した「景気後退懸念」が薄れていることが理由だ。
2月はリスク資産市場が値を上げるなか、米国債利回りが上昇した。米FRB(連邦準備制度理事会)議長の発言や米中閣僚級貿易協議の進展を受けて、ポジティブな投資家心理が持続した。
2月のアジア株式市場(日本を除く)は米ドル・ベースのリターンが2.1%となった。しかし、域内ではリターンにばらつきが見られ、北アジア地域とオーストラリアがアセアン地域をアウトパフォームした。
成長資産が散々な状態で2018年の終わりを迎えたことから、投資家がその先12ヶ月にどのようなアプローチで臨むのかについての結論はなかなか出ないと思われた。2019年の最初の2ヶ月余りが過ぎた今、世界の株式市場が力強い反発を示し、その結論は慎重ながらも楽観的なアプローチであるように見受けられる。
2019年の投資戦略として、前半はリバーサル(売られ過ぎの修正)、後半は新興国経済の成長期待に注目している。
1月の米国債市場は上昇した。中国での追加緩和政策や米FRB(連邦準備制度理事会)のハト派的発言などから市場に再び楽観ムードが広がった。FRBは政策金利を据え置き、追加利上げを休止する可能性を示唆した。