アジア(日本を除く)のリート市場では、シンガポールの市場規模が最も大きく、次いで香港となっています。そのほか、市場規模は大きくないものの、タイや台湾、韓国、マレーシアなどにもリート市場が存在しています。さらに近年では、自国にリート市場を作るため、リートに関する制度を整えたり、規制を緩和する国がみられており、そういった国でリートが上場するなど、アジアのリート市場に拡がりがみられています。

フィリピンでは、今年8月に、第1号となるリートが上場しました。同国では、今年1月に、条件が厳しかったリートに関する法令が改正されたことによる、上場規制の緩和を受け、大手財閥がリートの上場に踏み切りました。これに追随して、同国不動産開発会社が、リートの上場を目指す意向を示しており、さらに、2025年まで毎年、同規模のリートを上場させることを示唆したとも報道されています。足元のフィリピンの経済状況は新型コロナウイルスの影響などで芳しくないものの、通信環境が脆弱なため、コロナ禍においてもテレワークの拡がりが限定的なことや、今後の高い経済成長期待などから、オフィスの底堅い賃貸借需要が見込まれています。昨年第1号リートが上場したインドでも、リートが保有するような高いクオリティのオフィス物件が限られているなか、そうした物件に対するハイテク企業からの需要が高いことなどを背景に、今年8月、主要都市にオフィスを保有する第2号となるリートが上場し、第3号のリートの上場も予定されています。また、中国では、4月に公募リート市場の創設計画が発表され、8月には審査基準なども公表されました。今後、シンガポールや香港だけでなく他のアジアの国・地域におけるリート市場の拡大も注目されます。

今後、市場の拡がりが期待されるアジアのリートへの投資には、「ETF(上場投資信託)」の活用をご検討されてはいかがでしょうか。

アジア主要リートの市場規模の推移/リート制度を導入しているアジアの国・地域

円換算したFTSE EPRA/NAREIT アジア(除く日本)リート10%キャップ指数への連動を目的としたETF銘柄: 「上場インデックスファンドアジアリート」
ETF(愛称)
(銘柄コード)
対象指数 売買単価
(2020年10月22日終値)
上場市場 売買単位 最低投資金額(概算)
上場アジアリート
(1495)
円換算したFTSE EPRA/
NAREIT アジア(除く日本)リート10%キャップ指数
9,690円 東京証券取引所 10口 96,900円

* 最低投資金額(概算)は、2020年10月22日終値×最低売買単位。手数料などの費用は含みません。

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。