2022年1月12日
昨今、ESG(環境、社会、ガバナンス)投資の重要性が高まっています。J-REITにおいてもESGに対する取り組みが進み、その評価をESG投資の1つの基準として活用することができます。世界の不動産物件やそれらの開発プロジェクト、インフラファンドなどを対象に、会社や保有物件のポートフォリオ単位でESG評価を行なうベンチマークおよびその運営機関「GRESB(グレスビー)」は、参加者に対し年次で評価を行ない、レーティング(5段階)を付与しています。ESGにおける情報開示やサステナビリティ(持続可能性)のための体制・方針制定などの状況をはじめ、保有物件におけるエネルギー消費量や二酸化炭素(CO2) 排出量の削減などの実績も評価項目となっています。日本においてもESG投資への関心の高まりなどを背景にGRESBへの参加者は年々増えており、東京証券取引所に上場するJ-REITの参加は、2021年時点で9割(時価総額ベース)を超えています。
ESG評価で高いレーティングの付与をめざすことでJ-REIT各社のESGへの取り組みが進むことは、世界的にESG投資の機運が高まっている今日において、J-REIT市場への資金流入につながると考えられます。「E(環境)」や「S(社会)」に配慮した物件で構築するポートフォリオのJ-REITは、人々が快適に過ごす場所を提供することになり、持続性の高い都市の形成につながると思われます。また、「G(ガバナンス)」を磨くことで、J-REIT価格を高めることができれば、資金調達力の強化につながるなど、長期的な運営にとってもプラスになります。こうしたことにより、最終的にはJ-REITの長期的な競争力が高まり、資産規模の拡大につながることが期待されます。
日経ESG-REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREITを対象に、GRESBによるESG評価に応じて設定する係数(ESG係数)を適用した、時価総額×ESG係数ウエート方式の指数です。したがって、ESG評価が高い銘柄の指数における組入比率が高くなります。J-REITへの投資に際しては、同指数への連動をめざす「ETF(上場投資信託)」で、ESGをより考慮した投資をご検討されてはいかがでしょうか。
ETFの愛称 〔銘柄コード〕 |
対象指数 | 売買単価 (2022年1月11日終値) |
上場市場 | 売買単位 | 最低投資金額(概算)* |
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上場ESGリート 〔2566〕 |
日経ESG-REIT指数 | 1,132.50円 | 東京証券取引所 | 10口 | 11,325円 |
*最低投資金額(概算)は、2022年1月11日終値×最低売買単位。手数料などの費用は含みません。
※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。