6月29日に発表された5月の鉱工業生産指数(速報値)は、前月比+5.7%の88.8となりました。今回の大幅な指数上昇は、東日本大震災の影響で途絶えていたサプライチェーン(調達・供給網)の復旧などに伴ない、自動車業界を中心とした生産の回復などが主因となりました。

鉱工業生産指数は、鉱業と製造業の生産活動状況を示し、景気判断や生産動向を測る上で、最も重要視されている指標の一つです。また、生産の増減は企業業績にも大きく関わっていることから、株式市場を見る上でも注目されています。過去を振り返ると(下図)、2002年-2003年当時のように、国内景気が持ち直す中、不良債権問題などによって株価が上値を抑えられる場面もありましたが、概ね、生産の回復(落ち込み)とともに株価が上昇(下落)する傾向をみることができることから、継続的な生産回復は株価の押し上げ要因の一つと考えられます。

今後、夏場の電力不足の問題によって企業の生産活動がある程度制約される可能性に注意が必要です。しかしながら、今回の鉱工業生産指数の大幅上昇にみられるように、企業の生産活動の回復に伴なう日本株式上昇への期待を捉えていくツールとして、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など日本株式市場を代表する株価指数への連動を目的としたETFへの投資を検討されてはいかがでしょうか。

日経平均株価と鉱工業生産指数の推移

「日経平均株価」や「TOPIX(東証株価指数)」への連動を目的としたETF銘柄例
ETF(愛称)
(銘柄コード)
対象指数 売買単価
(2011年6月30日終値)
売買単位 最低投資金額(概算)
上場225
(1330)
日経平均株価(日経225) 10,060円 10口 100,600円
上場TOPIX
(1308)
TOPIX(東証株価指数) 857円 100口 85,700円

*最低投資金額(概算)は、2011年6月30日終値×最低売買単位。手数料などの費用は含みません。

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。