7月の米国債市場は非常に小幅なレンジで推移し、イールドカーブがよりフラット化して月を終えた。月初に発表された米国や中国の経済指標は良好な内容となった。しかし、米国は国内のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染拡大を受けて景気回復が失速したとの懸念が強まった。米中間の緊張が高まったことや、米連邦議会で新たな景気刺激策パッケージをめぐる対立が続いたこともあり、米国債利回りは低水準での推移が続いた。最終的に、月末の米国債利回りは 2年物が前月末比0.043%低下の0.107%、10年物が同0.128%低下の0.529%となった。
-現在の未曽有の局面において利回り・分散を探求するには-
本レポートは、独立資産クラスとしてのアジア債券への配分がポートフォリオの投資リターンを大きく向上させ得るという当社の考えをまとめたものだ。当社では、アジアの現地通貨建て債券と米ドル・ハードカレンシー建て債券の両方またはいずれかへの投資が、投資家に以下のような恩恵をもたらし得るとみている。
-成長が速く大規模でありながら見逃されているアジア地域の経済に投資
-より高い利回りとより大きいスプレッド
-より優れたリスク調整後パフォーマンス
米国債市場は概ね前月末と変わらない利回り水準で月を終えた。月初は、香港の新たな国家安全維持法に対するドナルド・トランプ米大統領の対応や、米国および中国で発表されたポジティブな経済指標を受けて、リスク・センチメントが高まった。米FOMC(連邦公開市場委員会)が景気の回復について慎重なトーンを示すと、米国債利回りは低下に転じた。月末にかけては、市場センチメントは経済活動再開への楽観ムードとCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大第2波への懸念とのあいだで揺れた。最終的に、月末の米国債利回りは2年物が前月末比0.013%低下の0.15%、10年物が同0.003%上昇の0.66%となった。
米国債は、利回りが引き続き低水準のレンジ内で推移しながら、パフォーマンスが満期ゾーンによってまちまちとなった。
3月にボラティリティが極度に高まった米国債は、4月は比較的狭いレンジ内での推移となった。経済指標の低迷や原油価格のかつてない乱高下を受けて、債券利回りは低水準にとどまったが、米FRB(連邦準備制度理事会)による景気支援策や経済活動再開に対する楽観ムードが、金利押し下げ圧力を一部相殺した。
3月の米国債は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的拡大による恐怖や不安が市場を覆うなか、月を通じて利回りが乱高下するボラティリティの高い動きを見せた。
2月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界経済への影響をめぐる懸念が強まり投資家心理が悪化するなか、米国債市場は上昇した。
1月は、米国・イラン情勢の緊迫化を受けた地政学的リスクの高まりや新型コロナウイルスの流行をめぐる懸念が高まるなか、市場センチメントが低迷した。
12月の市場センチメントは、米中間で暫定的な貿易協定が順調に1月に署名されるとの期待が高まったことから、ポジティブなムードとなった。
11月の米国債市場は、貿易面での楽観ムードを受けて月初に利回りが上昇した。
日興アセットマネジメントのグローバル株式チームでは、投資哲学の中心を企業における「フューチャー・クオリティ」の探求に置いている。
10月は、中国と米国が貿易協定の「第1段階」について暫定的な合意に達したとのニュースを受けて、市場のリスク・センチメントが一段と改善した。また、ハード・ブレグジット(英国がEU離脱を同連合との合意なしに強硬的に行うこと)の確率が低減されるとともに、米FRB(連邦準備制度理事会)が予想通り今年3度目となる利下げを実施した。このような環境下、米国債は最終的に利回りが上昇し、10年物が1.69%で月を終えた
2017年に開催された中国共産党第19回全国代表大会で、習近平国家主席は「中国は世界への扉を閉ざすことはなく、市場開放を進めるのみである」と述べた。
9月の米国債市場は、投資家のリスク選好意欲が再び高まったことから利回りが上昇した。当初、米中貿易問題における展開をきっかけとして回復したリスクオン・ムードは、その後、世界の主要中央銀行が追加金融緩和を実施したことで支えられた。
8月の米国債市場は価格が上昇した。月初は、米中間の貿易をめぐる緊張の高まりと人民元の下落を受けて、リスク資産市場が概して下落した。
7月は、好調な米国経済指標を受けて、将来予想される米FRB(連邦準備制度理事会)の利下げの度合いに対する市場の期待が後退したことに伴い、米国債利回りが上昇した。
EU(欧州連合)の銀行規制は、関わる利害関係者の数が多く、一方からは欧州議会および欧州委員会が、もう一方からは各国の議会および規制当局が力を及ぼそうとする結果、非常に複雑なものとなっている。
6月の米国債市場は価格が上昇した。月初、経済指標が雇用拡大ペースの減速を示したのに加え、貿易に関して悲観的なムードが広がったことから、米国債利回りは押し下げられた。
オーストラリアのRMBS(住宅ローン担保証券)は、一貫したインカム創出を伴う高格付け資産である。この証券を目にした時にすぐに思い浮かぶ疑問は2つある。どれくらいのリスクがあるのか、そしてどのようにプライシングされるべきかということだ。
5月、米中貿易緊張がエスカレートするなか、米国債は買われた。貿易に関するネガティブなニュースや米国、日本、ドイツの低調なPMI(購買担当者景気指数)が、米国債利回りを押し下げた。