「デフレではない」とはいえ、デフレ的環境から脱却したと自信を持てない日本に住んでいると、コロナ後の世界を考えるときにインフレになりそうだとは言いにくい。しかし、日興アセットマネジメントの6 月のグローバル投資委員会(GIC)では、エジンバラやロンドン拠点の株式・債券のファンドマネジャーから、これから5 年程度の中長期で投資環境を考えるときには「世界的なインフレの可能性」を想定した方が良い、という話題が出された。
最近のグローバル株式市場は、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のパンデミック(世界的な流行)によりボラティリティが高まるなかで大幅な下落に見舞われたが、これに動揺して株式投資が正しい判断だったのか考え込んだ投資家も多いだろう。なかには、分散投資ポートフォリオの一部として株式を保有するメリットに疑問を持つ向きすらあるかもしれない。
マッツ・スティーンという人物について聞いたことがある読者はおそらくいないだろう。 彼のオンラインのキャラクター名である「Lord Ibelin Redmoore」や「Jerome Walker」であれば、聞いたことのある人がわずかながらいるかもしれない。ノルウェー人のマッツは、2004年にリリースされ世界で数百万のファン層を誇るオンライン・ロールプレイングゲーム「World of Warcraft(WoW)」の熱心なプレイヤーだった。
人は、健康であったり病気になったり、機嫌が良かったり悪かったりする。それでも、人は10 歳から20 歳になれば一般に成長する。経済も同じで、景気が良くなったり悪くなったりするが、長い目で見れば成長する。“景気”という言葉は、景気循環(サイクル)というように経済の上下動部分だけを取り出してみる考え方だ。
新型コロナウイルスを封じ込めるべくシャットダウン措置(都市封鎖、外出禁止、事業休業など)が世界中で実施されたことにより、世界的なリセッション(景気後退)に陥ることはほぼ確実だが、今回のリセッションは自ら招いたものだと再認識する必要がある。
新型コロナウイルス(COVID-19)の1日当たりの感染者数が複数のアジア諸国で減少し始めたことを受けて、4月のアジア株式市場は大幅に反発した。財政出動および金融緩和策が継続されたことも市場センチメントを押し上げた。アジア株式(日本を除く)の月間市場リターンは、米ドル・ベースで9.0%と大幅なプラスになった。
3月にボラティリティが極度に高まった米国債は、4月は比較的狭いレンジ内での推移となった。経済指標の低迷や原油価格のかつてない乱高下を受けて、債券利回りは低水準にとどまったが、米FRB(連邦準備制度理事会)による景気支援策や経済活動再開に対する楽観ムードが、金利押し下げ圧力を一部相殺した。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的流行)が公衆衛生、経済活動および金融市場に破壊的な打撃を与えたことは間違いない。市場は将来を見据える性質があることから、未知の致死性ウイルスのニュースが中国から世界の他の国々へと伝わると、資産価格はまず下落し始めた。
エジンバラでは、ロックダウン(都市封鎖)が5週目に入っており、外出が認められているのは運動を目的とした1日1時間のみだ。週にわたって、筆者はいつもこの1時間を朝一番の犬の散歩に費やす。これはもう何年にもわたって続けている日常の習慣の1つだが、以前は当たり前だと思っていたこの散歩が、最近の規制により1日のうちで非常に貴重な時間となっている。
財政政策の重要性について、コロナ・ショックの前後で社会の認識が大きく変わるとみている。米国など主要国がインフレと戦っていた1980 年代以降、選挙で選ばれる議員や大統領などは財政政策でインフレを刺激することを避けるようになり、インフレと戦うFRB(米連邦準備制度理事会)など中央銀行の役割が重要となっている。
オーストラリア全国で住宅ローンの救済措置や返済遅延容認などのニュースが報道されるなか、これがRMBS(住宅ローン担保証券)市場に与える影響をめぐり懸念が強まっている。しかし、RMBSは、事実が示唆する以上にリスクが高いとの悪評を受けることが多い。
新型コロナウイルスの世界的流行を受けた足元でのアジア・リート市場の急落により、長期投資家にとって、アジア最大級の「不動産経営者」へのエクスポージャーを得るための良好なエントリーポイントがもたらされている。
「財政が均衡していれば、経済は破たんしても良い」という考えが成り立たないことはすぐに分かるだろう。新型コロナウイルスの感染拡大防止のための行動制限による一時的な需要減で、収入がなくなる企業や個人の救済は、(国そのものの存在が脅かされる中で)財政出動により行われる。
3月の米国債は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的拡大による恐怖や不安が市場を覆うなか、月を通じて利回りが乱高下するボラティリティの高い動きを見せた。
当月はアジア株式市場にとって厳しい1ヵ月となり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的流行)と原油価格急落の影響によって市場が大きく下落した。
市場の下落は速さと深さの両面でかつてない規模となり、2月後半に最高値を更新したS&P500 指数は、その後約1ヵ月で34%下落することとなった。月末にかけては、市場は下落分の3分の1程度をなんとか回復したが、異例の市場ボラティリティに伴う混乱が落ち着き始めた今、問題はこの先どうなるのかということだ。
新型コロナウイルスの感染防止のための行動制限等により消費が蒸発したことなどから、世界の金融市場は大きなストレスを受けている。ただし、国・地域によりその度合いは異なり、先進国より新興国のストレスが高いとは限らない。
欧州社債市場は、2020年2月にスプレッドが直近の最低水準をつけて以来、大幅な下落に見舞われている。
4月7日、政府は事業規模108.2兆円の「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を閣議決定した。
新型コロナウイルスの世界的な拡大を受けて、これまで重視してきた「リーマン・ショックからの米国の雇用回復→賃金上昇→消費拡大→貿易拡大が世界に波及」という大きなトレンドは…