マーケット・ビュー

 

アセアン株式市場2024年の見通し

2023年は世界的な金融引き締めと際立つドル高に注目が集まり、これらがアセアン諸国を含む大部分の新興国にとって大きな逆風要因となった。2024年の焦点は金利引き上げから成長、より具体的には世界経済が減速するなかで成長が見込まれる分野を見つけることに移るとみている。アセアン地域は、成長ストーリーが比較的良好であり政策環境がより緩和的であることから、相対的に好調に推移すると予想する。

シンガポール株式市場2024年の見通し

2023年のシンガポール株式市場は、年初の予想よりも低調となった。しかし、2024年のシンガポール株式市場は、ポジティブなドライバーが増える可能性がある。当社では、シンガポール経済のテクノロジーおよびサービス・セクターの両方を有望視しており、外需は概して堅調さを増すとみている。

アジア金利・通貨2024年の見通し

年初のコンセンサスでは2023年は米国債利回りが低下するとみられていたが、実際には利回りは上昇した。ベンチマークである米国債10年物利回りは、米国銀行危機の最中で経済困窮への懸念が高まっていた2023年4月の3.25%という低水準から、経済指標が米国経済の継続的な底堅さを示した10月末にかけては16年ぶりの高水準となる5.02%にまで上昇した。

アジア株式市場2024年の見通し

読み始める前に、500mlのボトルの水を用意して、それを飲みながら読み進めてほしい。興味深いことに、これはChatGPTが消費する水の量と等しい。生成人工知能(AI)のチャットボットと対話するたびに、ChatGPTは(データセンターやサーバーなどを冷却するために)通常約500mlの水を「飲む」(消費する)。

ここ数週間の英国では嵐のような天候が続いたが、雨と風の合間に新鮮な空気を吸いに出かけるのはいいものだ。筆者の地元であるスコットランドのビーチでさえ、しばらくは人気のサーフィン・スポットになっている。サーフィンは、運動、アウトドア、そして特に悪天候との闘いからの完全な気分転換を兼ね備えた娯楽として、なぜか筆者には個人的にいつもとりわけ魅力的に映る。

アジア・クレジット市場においては、ファンダメンタルズや需給環境が引き続き追い風となっている。一方で、足元ではアジア投資適格債のスプレッドが史上最低水準近辺にあるなど、バリュエーションは厳しい状況にある。ネガティブなリスク要因は依然残っているが、多くの好材料が織り込まれている様子である。

中国株式市場2024年の見通し

中国株式市場にとって2023年は非常にボラティリティが高い年となり、年間リターンはマイナスとなった。2023年の序盤には、新型コロナウイルス大流行の収束を受けて中国経済の活動再開が急速に進むとの楽観論や大きな期待が広がるなか、中国株式市場のリターンが回復してより安定的かつ堅調に推移していくとの見方が優勢となった。

Balancing Act 2023年11月

「高金利の長期化」シナリオを織り込む市場の調整は、株式と債券の下方相関性が強かった10月をピークに、流れが一巡した感がある。潜在成長率を上回る成長を続けている米国経済が企業収益を堅調に下支えしていることから、当社では「高金利の長期化」は株式にとって必ずしもマイナス材料ではないとの見方を維持している。

On the ground in Asia 2023年10月

当月の米国債利回りは大きく変動し、経済指標が引き続き米国経済の底堅さを示したことを受けて、米国債10年物の利回りは16年ぶりの高水準となる5.02%へと上昇した。

アセアンとインドが世界経済の新たな原動力に

アジア、そして世界の経済成長の牽引役は中国からアセアンとインドへ移行すると予想される。過去との違いは、インダストリアライゼーション(工業化)が家計所得の拡大を通じて消費成長を促し、それによって生まれる国内需要がさらに直接投資を呼び込むという好循環の確立である。

Harnessing Change 2023年10月

当月もリスクオフの環境が続いたが、当社では現在もアジアで多くのポジティブな材料を見出している。インドのマクロ環境は引き続き良好であり、中国の株式市場は過去20年で最も割安な水準付近にあるほか、半導体産業は底入れの兆しをみせている。米国の金利がピークを付けた可能性があり、これが今後のアジア株式市場にとって歓迎すべき環境になるかもしれない。

超過収益創出の過去と現在

ジョージ・ソロスやジョン・ポールソンのような伝説的投資家には多くのエピソードがあるが、彼等をそれぞれ有名にしたのはたった 1つのトレードだったと言える。

中国とインドの対照的な物価動向

インフレとは、一定期間にわたり経済全体においてモノやサービスの価格水準が上昇することであり、近年は消費者物価が記録的な高水準に達するなかで最も注視される経済指標の1つとなっている。

アセアンを深掘り:世界の次の勝者を発掘

当社では長らくアセアンの株式市場を有望視しており、この地域は魅力的な展望を提供し続けていると考える。アセアンの成長と機会の背景にあるファンダメンタルズ面の原動力は必ずしも新しいものではないが、その活力溢れるトレンドに変わりはない。

Balancing Act 2023年10月

景気減速が「そろそろ」やってくるとの一般的な見方に反して、米国経済は堅調な足取りを維持しており、債券利回りは景気の強さに応じて長期金利の再調整が必要という金融の現実を織り込み続けている。この調整は積極的かつ早急に進み、10月初旬にかけては節操のない展開になりつつあった。

On the ground in Asia 2023年9月

9月の米国債市場は、利回りが上昇を続けるなかイールドカーブがスティープ化した。原油価格の上昇を受けてインフレが継続するとの懸念や高金利の長期化が、米国債市場低迷の主な要因となった。

不動産セクターの逆風に晒された中国市場を切り抜ける

日興アセットマネジメントでは、中国の低迷する経済と不調な不動産市場の全体像を把握するとともに、同国の様々な資産クラスへの見識を深めるべく、以下の債券・株式の専門家の見解をまとめた。

Harnessing Change 2023年9月

原油価格が1バレル=100ドルに迫り米国債利回りが16年ぶりの高水準に達するなかにあっては、投資家が発作的に守りの姿勢に入るのも無理はない。バリュエーションのばらつきは再び過去最高の水準に拡大しており、長期的な視点に立てば、アジア株式のリスク・リターン・バランスは魅力度を増していると考える。

インドの変革トレンド

今年はこれまでのところ、インドにとって重要な年となっている。3月、インドは第95回アカデミー賞において歌曲賞(アクション映画「RRR」)と短編ドキュメンタリー賞(「エレファント・ウィスパラー:聖なる象との絆」)の2部門で受賞するという快挙を成し遂げた。

Balancing Act 2023年9月

米国債10年物利回りが2022年10月の最高水準である4.24%を超えて上昇するなど、市場は「高金利の長期化」を織り込みにいっており、グローバル株式を取り巻いていた熱いセンチメントは中立領域へと後退しつつある。

On the ground in Asia 2023年8月

8月の米国債市場は、米国の経済成長が底堅く推移している兆しが強まったことや資金調達ニーズが高まっていること、格付け機関フィッチレーティングスが米国債の格付けを引き下げたことを受けて、月初に下落した。

Harnessing Change 2023年8月

域内の市場で中国の景気低迷に注目が集まるのは無理もないが、市場に広がっている懸念の影に隠れているものの、アジア地域には長期的に持続可能なリターンをもたらすポジティブな変化の機会が存在すると当社では考えている。中国が乗り越えなければならない問題は克服できないものではなく、システマティック・リスクや社会不安リスクにつながることはないだろう。

Balancing Act 2023年8月

経済の車輪は前進を続けているが、これは、米FRB(連邦準備制度理事会)の翌日物金利誘導目標が2001年以来の高水準となる5.5%まで引き上げられていることを考えると、多くの人にとって予想外の状況と言えるだろう。

On the ground in Asia 2023年7月

米FRB(連邦準備制度理事会)は、7月に開催した会合で0.25%の利上げを実施し、政策金利の誘導目標レンジを5.25~5.50%へと引き上げた。月末の利回り水準は、2年物の指標銘柄で前月末比0.021%低下の4.88%、10年物の指標銘柄で同0.122%上昇の3.96%となった。

Harnessing Change 2023年7月

中国経済にデフレの兆候があるなか、このタイミングで同国政府が成長重視の指示を最近示したことは非常に歓迎すべき兆しだったと言える。こうした政策が実施されれば、構造的な変化につながり、消費者の景況感や中国経済の成長につながる可能性がある。

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* 運用資産総額(投資助言を含みます。)とその内訳比率は、日興アセットマネジメント株式会社、および海外子会社を合計したものです。

** 2024年9月末現在。

*** 2024年9月末現在。日興アセットマネジメント株式会社、および連結子会社の役社員を含む。