ETFの分配原資は、法律の定めにより、原則、その期の決算時に投資家へ分配されます。
分配金はもらわないで運用資産へ再投資した方が複利効果があり、長期の資産形成に役立つのではと思われる方も多いと思います。しかし、投資資金の利益回収をタイミングよく行なうことは、投資のタイミングをうまく行なうのと同様に大変難しいものです。また、長期投資のニーズのない方もいます。分配は、一定の期間ごと、機械的に利益確定を行なうことと同じ効果があります。どんなに長期の投資でも、必ず投資資金の回収が必要になります。この回収の程度は投資をされる方の個々の事情によります。その方の事情にあった金融商品、分配頻度の商品を選ぶことが肝要です。
昨今、ETFにおいても、多様な投資家の分配金受け取りニーズに対応するため分配頻度の多様化が進んでいます。
上場外債(1677)は、毎月分配型です。海外の債券のETFも実は毎月分配型がスタンダードです。しかし、ETFはその期の決算時には原則全額分配しなくてはならず、債券のETFは値動きが比較的大きくないので、年1回や2回の分配だと分配額が大きくなってしまい、大きくETFの値が動いてしまいます。それを避けるため、債券のETFは、頻繁に分けて分配しています。
毎月分配型の他に、隔月分配型では、上場新興国債(1566)、REITに投資をする上場Jリート(1345)、上場Jリート(ミニ)(2552)と上場Aリート(1555)があります。
また四半期分配型として、高配当低ボラティリティ(1399)、上場高配当低ボラティリティ(βヘッジ)(1490)、上場アジアリート(1495)、上場高配当(1698)、上場ESGリート(2566)、上場豪債(為替ヘッジあり)(2843)、上場豪債(為替ヘッジなし)(2844)、上場フランス国債(為替ヘッジなし)(2861)、上場フランス国債(為替ヘッジあり)(2862)があります。