ETFの選び方は?
初心者にもおすすめのチェックポイント

ETFの選び方は?初心者にもおすすめのチェックポイント

  • 公開日:2023年6月16日

今井 幸英

筆者 今井 幸英(いまい こうえい)
ETFセンター・シニア・アドバイザー

1985年4月 株式会社日本興業銀行入社。みずほフィナンシャルグループ(みずほ総合研究所、興銀第一ライフ・アセットマネジメント(現 アセットマネジメントOne))を経て、2006年12月 日興アセットマネジメント株式会社に入社、2008年8月よりETFビジネスに従事。2020年11月から現職。2012年、2013年 武蔵大学経済学部 非常勤講師、2014年 学習院大学経済学部 非常勤講師。長い運用商品開発の経験を活かし、ETFの開発、ETFビジネスの推進活動を行っている。

「ETFはリアルタイムで取引できる、どの証券会社でも取引できる、手軽に分散投資できる、コストが安い、少額から投資できる。」そこで、ETFに投資しようとして調べてみると、東京証券取引所のETF(国内ETF)の銘柄数は256本もあります。日経平均株価に連動するETFだけでも10銘柄あります。これらのなかからどうやってETFを選んでゆくのが良いのでしょうか。

※日興アセットマネジメント調べ。2023年4月26日時点

このような時に「ETF おすすめ」「ETF 初心者 おすすめ」といったキーワード検索が便利で、ついつい検索してしまうのですが、検索結果の記事を読んでもなんとなく、もやもやしたものが残るという経験があるのではないでしょうか。検索エンジンも優良だと思われる記事を振るい分けて表示してくれているのだと思いますが、答えがある問いに対しては有効であっても、ある意味、正解がない、特に万人に向けての正解がない資産運用の課題だからではないかと思います。そうだとすると原理原則に立ち返って、個々人で考えてみる必要があるのではないでしょうか。
そこで運用をする目的は何かとはっきりとさせるのはいかがでしょうか。結局、資産形成をするのは今あるお金を増やすことにつきるのですが、そのお金がどのように必要なのかを改めて整理することが大事かと思います。

以下のように整理してみます。

<資産運用の目的>
① 利金(利子・利息)・分配金を得たい
② 分配金を得るとともに投資元本(元手となるお金。購入にあてる資金のこと)の成長も目指したい
③ 投資元本の成長を目指したい

私は自分が上記の何を目指すのか文字に落としてみることをおすすめします。というのも運用は時間がかかります。運用の最中にはいろいろな出来事が起こって初心を忘れ現状に振らされがちだからです。できればお金の使い道もはっきりとさせておくと揺らぎ難くなると思います。

ETFの銘柄選び、注目すべき3つのポイント

目に留まったETF銘柄がご自身の目的にかなっているのか、①分配金の支払い頻度でおおよそ把握することが可能です。しかしながら運用は価格変動リスクを中心としたリスクを取ることになりますが、②投資対象資産を見ることで、おおよその価格変動性を理解することができます。そしてそのETFの③品質をどう評価するかということです。長期運用になればなるほど気になるポイントかと思います。

①分配金の支払い頻度

ETFを作る立場からは、どのような目的を持った投資家にETFを保有してもらうのかターゲットを明確にして商品設計をします。投資家の運用目的、分配金なのか元本の成長なのかを明確にして、ETFの分配頻度(決算回数)を決めます。
基本、分配金を目的としたETFは分配頻度が年4回から12回程度で、元本成長を目的にする場合は分配頻度が年1回から2回にします。よって投資目的に沿っているかは分配頻度を見ることで、おおよその判断がつきます。
上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし)(為替ヘッジあり)のように分配金を目的としたETFでも分配金が年2回となる例外的なものもあります。

日興アセットのETFの分配頻度(決算回数)

東証コード ファンド名 決算回数 決算日
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1677 上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型 12 10日 10日 10日 10日 10日 10日 10日 10日 10日 10日 10日 10日
1345 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 6 8日   8日   8日   8日   8日   8日  
2552 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ) 6   8日   8日   8日   8日   8日   8日
1555 上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT) 6 10日   10日   10日   10日   10日   10日  
1566 上場インデックスファンド新興国債券 6 10日   10日   10日   10日   10日   10日  
1399 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ 4 8日     8日     8日     8日    
1490 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ) 4 8日     8日     8日     8日    
1698 上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100) 4 8日     8日     8日     8日    
2566 上場インデックスファンド日経ESGリート 4 8日     8日     8日     8日    
2843 上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジあり) 4   10日     10日     10日     10日  
2844 上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジなし) 4   10日     10日     10日     10日  
2861 上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジなし) 4   10日     10日     10日     10日  
2862 上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジあり) 4   10日     10日     10日     10日  
1495 上場インデックスファンドアジアリート 4 20日     20日     20日     20日    
1481 上場インデックスファンド日本経済貢献株 2 8日           8日          
1578 上場インデックスファンド日経225(ミニ) 2 8日           8日          
1586 上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financials 2 8日           8日          
1592 上場インデックスファンドJPX日経インデックス400 2 8日           8日          
2235 上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジなし 2 8日           8日          
2562 上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジあり 2 8日           8日          
2568 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし 2 8日           8日          
2569 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり 2 8日           8日          
1486 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし) 2 10日           10日          
1487 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり) 2 10日           10日          
1308 上場インデックスファンドTOPIX 1             8日          
1330 上場インデックスファンド225 1             8日          
1358 上場インデックスファンド日経レバレッジ指数 1             10日          
1322 上場インデックスファンド中国A株(パンダ)E Fund CSI300 1 20日                      
1547 上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 1 20日                      
1554 上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本 1 20日                      
1680 上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) 1 20日                      
1681 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) 1 20日                      
2239 上場インデックスファンドS&P500先物レバレッジ2倍 1 20日                      
2240 上場インデックスファンドS&P500先物インバース 1 20日                      
2521 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり 1 20日                      

②投資対象資産

価格変動資産に投資をするETFの最も留意する必要のあるリスクは価格変動リスクですが、概ね以下の関係が成り立ちます。

債券国内株式・国内不動産投信(REIT)外国株式・外国不動産投信(REIT)

ご自身の考える運用目標が①利金・分配金を得たい、②分配金を得るとともに元本の成長も目指したい、③元本の成長を目指したいということに照らし合わせて考えることになります。
なお、各ETF銘柄の価格変動性はそれぞれ投資方針によって違いがあります。また、記事「ETF投資の気をつけるべき8のリスク」でもご紹介したように価格変動リスク以外のリスクもあります。
そこで、価格変動リスクと流動性リスク、価格乖離リスク、発行体リスク・信用リスク、カントリーリスクは〇の数で軽重をつけ、為替リスクは有り無し、上場廃止リスクと運用リスクは全ETF共通のものとして日興アセットのETFを見てみたのが以下の表です。このような評価をご自身でも気になるETFにあてはめてみるのも有効ではないかと思います。

日興アセットのETFの8つのリスク

東証コード ファンド名 投資対象 8つのリスク
価格変動リスク 流動性リスク 価格乖離
リスク
為替
リスク
発行体リスク・信用リスク カントリーリスク 上場廃止リスク 運用リスク リスク
1495 上場インデックスファンドアジアリート REIT ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ 13
1322 上場インデックスファンド中国A株(パンダ)E Fund CSI300 外国株 ○○ ○○ ○○ ○○ 12
1554 上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本 外国株 ○○ ○○ ○○ ○○ 12
1681 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) 外国株 ○○ ○○ ○○ ○○ 12
1555 上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT) REIT ○○○ ○○ 11
1566 上場インデックスファンド新興国債券 外国債券 ○○ ○○ ○○ 11
2239 上場インデックスファンドS&P500先物レバレッジ2倍 外国株 ○○○○   ○○ 11
2568 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし 外国株 ○○○ ○○ 11
1358 上場インデックスファンド日経レバレッジ指数 日本株 ○○○○   ○○   10
1547 上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 外国株 ○○ ○○ 10
1680 上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) 外国株 ○○ ○○ 10
2235 上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジなし 外国株 ○○ ○○ 10
2569 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり 外国株 ○○○   ○○ 10
1677 上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型 外国債券 ○○ 9
2521 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり 外国株 ○○   ○○ 9
2562 上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジあり 外国株 ○○   ○○ 9
2240 上場インデックスファンドS&P500先物インバース 外国株 ○○   ○○ 9
2844 上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジなし) 外国債券 ○○ 9
1308 上場インデックスファンドTOPIX 日本株 ○○   ○○   8
1330 上場インデックスファンド225 日本株 ○○   ○○   8
1345 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 REIT ○○   ○○   8
1399 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ 日本株 ○○   ○○   8
1481 上場インデックスファンド日本経済貢献株 日本株 ○○   ○○   8
1578 上場インデックスファンド日経225(ミニ) 日本株 ○○   ○○   8
1586 上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financials 日本株 ○○   ○○   8
1592 上場インデックスファンドJPX日経インデックス400 日本株 ○○   ○○   8
1698 上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100) 日本株 ○○   ○○   8
2552 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ) REIT ○○   ○○   8
2566 上場インデックスファンド日経ESGリート REIT ○○   ○○   8
1486 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし) 外国債券 8
2861 上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジなし) 外国債券 8
1487 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり) 外国債券   7
1490 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ) 日本株   ○○   7
2843 上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジあり) 外国債券   7
2862 上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジあり) 外国債券   7

価格変動リスク:2023年1月31日時点の過去3年の価格変動性が、10%以内=○、30%以内=○○、40%以内=○○○、40%超=○○○○
流動性リスク価格乖離リスク発行体リスク・信用リスクカントリーリスク:高い=○○

上記記載リスクは、文章作成時点のETFの実態を見てETFの代表的な8つのリスクに当てはめてみたもので、目論見書上、各ETFには個別のリスク項目がありますので上記記載と相違があります。例えば、為替リスクですが、連動対象指数に外貨資産が入る可能性があるものについてはETFの投資対象に外貨資産を含めるので、目論見書上、為替リスクの記載があるものの、実際には投資されていないので為替リスクが無いものがあります。

③品質

運用会社

資産運用は時間がかかります。また、結果は時間が経過した後に明らかになります。そうだとすると、この運用会社に運用を任せていて大丈夫かというところが最も大事なポイントになります。
その判断材料としてETFの請求目論見書に運用会社の情報が開示されています。財務諸表、監査報告書などの情報が開示されているのですが、かなりの分量であり、読み込むのにある程度の財務分析の知識も必要になります。やはり、一般的には運用実績のある運用会社であるかどうかということで判断することになります。

ETFの品質

では、次に個々のETFの品質はどうかということを考えてみます。ETF投資の一連の流れは①買付(投資スタート)②保有(運用中)③売却(投資終了)となります。品質とは最初に考えた運用目標がどの程度効率的に実現できるかということかと思います。①と③で大事なのは適正な価格で売買できるかということです。一般には流動性といわれるものですが、売買が活発でもかならずしも適正な価格で売買されているとは言い切れません。たとえば売買が活発でも売りや買いのどちらかに傾きすぎると価格が乖離することがあります。そのためETFの運用各社はETFの運用状況を開示し、マーケットメイカーを運用しているETFの売買に参加してもらうように努力します。ここで大事なのはETFの運用状況の開示です。ETFの運用の中身が分からないとマーケットメイカーはETFをいくらで売買するのが適正なのか判断できなくなるためです。また、投資家はインディカティブNAV (i-NAV(アイナブ、推定純資産価格))で適正価格を知ることができます。i-NAVはETFが保有している有価証券をリアルタイムに評価し直して、今のあるべきと思われる価格を算出・公表したものです。日興アセットでは全ETFのi-NAV算出をしており、i-NAVは東京証券取引所のウェブサイトで開示するとともに、当社ホームページでも開示しています。

上場インデックスファンド225のインディカティブNAVの掲載箇所(PC版)

上場インデックスファンド225のインディカティブNAVの掲載箇所(PC版)

※上記のデータは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
 最新の情報は「上場インデックスファンド225」をご覧ください。

参考:ETF(上場投資信託)の仕組み インディカティブNAV

そして、②保有(運用中)に関しては、運用目標と運用の実績がどうか見比べることが必要です。そこは過去の運用実績がどうだったか確認するのですが、例えば日経平均株価に連動させるのが運用目標のETFであれば、日経平均株価とETFの運用によって変化する基準価額を比べてみましょう。

上場インデックスファンド225のパフォーマンス

上場インデックスファンド225のパフォーマンス

※上記のデータは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
 最新の情報は「上場インデックスファンド225」をご覧ください。

運用各社はトラッキングエラー(連動対象に対する追随性の指標、連動対象との乖離の大きさを示す)を減らすように日々努力しています。一般にこの数値を確認し難いのですが、一つ言えることは、開示を積極的にしている運用会社は運用の質の向上に尽力していることです。よって質の良し悪しを推測するのには開示の良し悪しにあります。各運用会社のホームページから受ける印象は大事にしていただければと思います。

おすすめのETFの選び方

冒頭にも書きましたように運用目的をはっきりとさせるのが大事だと思います。
運用目的はおおよそ
①利金・分配金を得たい、
②分配金を得るとともに元本の成長も目指したい、
③元本の成長を目指したい
と3つに整理できますので、どれかを選択してノート等に書き記してみませんか。
次にどの程度の価格変動性に自分が耐えられるのかイメージしてみましょう。なるべくイメージがリアルに感じられるように金額で損失額を考えます。たとえば投資資金を100万円としてみましょう。現在の自分の収入だったら運用に回せる新規の運用資金は年50万円とすると、1年目の運用損失が30万円でも翌年の収入から捻出できる運用資金で賄える範囲の損失です。案外、損失に耐性があると思われるかもしれません。ただ、その30万円があれば古くなったパソコンが買い換えられるなど具体的にイメージしてみてください。損失が自身にどの程度のダメージか感じてみてください。そのうえで、100万円の投資で30万円(30%)の損失に耐えられるかとイメージできれば、こちらもノートに書いておくと良いかと思います。

運用と損失、自身の運用資金捻出のイメージ

運用と損失、自身の運用資金捻出のイメージ

さて、日興アセットのETFを運用目的(①利金・分配金を得たい、②分配金を得るとともに元本の成長も目指したい、③元本の成長を目指したい)と価格変動性(低、中、高)で分類してみると以下のようになります。

日興アセットのETFの運用目的と価格変動性

  運用目的
利金・分配金 分配金+元本成長 元本成長
価格変動性
リスク10%まで
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ)
上場インデックスファンド新興国債券  
上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジあり)
上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジなし)
上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジあり)
上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし)
上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)
 

リスク30%まで
上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジなし) 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ 上場インデックスファンドTOPIX
  上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100) 上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financials
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 上場インデックスファンド225
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ) 上場インデックスファンド日経225(ミニ)
上場インデックスファンド日経ESGリート 上場インデックスファンドJPX日経インデックス400
上場インデックスファンドアジアリート 上場インデックスファンド日本経済貢献株
上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジなし
上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジあり
上場インデックスファンド中国A株(パンダ)E Fund CSI300
上場インデックスファンド米国株式(S&P500)
上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり
上場インデックスファンドS&P500先物インバース
上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本
上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)
上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)

リスク30%以上
  上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT) 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし
  上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり
上場インデックスファンド日経レバレッジ指数
上場インデックスファンドS&P500先物レバレッジ2倍

※変動性カテゴリーは各ETFの連動対象指数の過去3年のリスク値による(2023年1月末基準)

例えば、運用目的を元本成長として、100万円の投資で30万円(30%)の損失に耐えられると思えれば、表の上場インデックスファンドTOPIX以下の15本のETFが対象になってきます。ここから、ご自身の関心のある運用テーマ、日本経済の成長に期待したいとか、米国経済の成長、はたまた世界経済、先進国、新興国等でピックアップしてください。ここでは米国経済としましょうか。米国の伝統的工業企業指数のダウ平均のETFと米国を代表する企業群のS&P500のETFまで絞られます。ここまで来たら運会社のホームページにもう一回戻って、ETFの概要や交付目論見書を見て、運用方針、連動対象指数の概要を確認すると、しっかりとした選択ができるかと思います。ここで選択した理由もノート等に書き落としておくと、後々、役に立つと思います。

以上、ETFの選び方の一つの考え方を説明させていただきました。やはり運用の目的をはっきりさせておくのが大事で、ある意味、万人に向けての正解がない資産運用の課題は、原理原則に立ち返って、個々人で考えてみる必要があると思います。その考えるための材料として運用会社の開示、情報提供があるのだと思います。結局、ETFを設定・運用する運用会社についても開示・情報提供の良し悪しで判断するのが好ましいのではないかと思います。

(以上)

[今井監修]ETFのキホンシリーズ

「ETFのキホン」シリーズでは投資家の皆様にETFを良く知っていただいて、より良く活用していただきたいとの思いで書かせていただいています。