世界の経済、信用、金利サイクルは非同期化(desynchronised)しつつある。これは、ある市場ではスプレッドが拡大し、レバレッジが上昇していても、他の市場では逆の状態であったりすることを意味する。
12月の米国債は、前月の価格急落を受けて投資家の間で慎重姿勢が広がるなか、一段と値を下げた。米FRB(連邦準備制度理事会)は、大方の予想通り、政策金利を0.25%引き上げた。
米大統領選挙でのトランプ氏勝利を受け、新政権下での大規模な財政出動やインフレ上振れリスクの観測が強まるなか、11月は米国債利回りが急上昇した。
※本レポートは米大統領選前に作成されたものです。
10月の米国債は値を下げた。経済指標が改善したことや、公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録がタカ派的な内容となったことを受け、米国の12月利上げ観測が強まった。
9月の米国債は、まちまちの値動きとなった。米FRB(連邦準備制度理事会)が政策金利を据え置くなか、日銀は金融緩和へのコミットメントを強化したが、一方でECB(欧州中央銀行)が新たな緩和策に打って出なかったことが市場の失望を誘った。